株式会社パーソル総合研究所は、過去3年以内にカスタマーハラスメントを受けた被害経験者を対象とした「カスタマーハラスメントに関する定量調査」の結果を発表しました。
3年以内のカスハラ経験率が高い職種は、順に、「福祉系専門職員(介護士・ヘルパーなど)」34.5%、「顧客サービス・サポート」30.7%、「受付・秘書」30.0%、「医療系専門職員(医師、看護師など)」28.9%、「ドライバー」28.4%、「卸売・小売業の接客・サービス系職種(販売定員、レジなどを含む)」27.8%、「上記以外の接客・サービス系職種」26.8%、「宿泊系の接客サービス系職種」26.4%、「飲食の接客・サービス系職種(ホールなどのフロント業務)」24.2%、「中学校教員」23.8%でした。
カスハラを受けた直後の心境では、「仕事を辞めたいと思った」経験者の38.0%、「出勤が憂うつになった」45.4%、「次の転職時は顧客やり取りの無い仕事につきたいと思った」37.5%でした。
カスハラ被害を報告・相談した被害者の25.5%が社内のセカンド・ハラスメントを経験しており、その内容(複数回答)として、「ひたすら我慢することを強要された」経験者の11.0%、「軽んじられ、相手にしてもらえなかった」8.9%、「一方的に自分自身に責任を転嫁された」8.2%、「自分よりも加害者側を一方的に擁護された」5.8%などが挙げられています。
カスハラ経験者が認知している会社のカスハラ予防・解決策は、「実施されていない」43.0%、「実施されている」37.0%、「わからない」20.1%であり、「実施されている」と回答した経験者が認知している具体的な取り組み(複数回答)として、「社内に相談窓口が設置されている」経験者の47.5%、「クレームやハラスメントの事案が社内で共有されている」39.5%、「クレームやハラスメントに対するマニュアルが作成されている」33.8%、「監視カメラを設置し、防犯対策の一環として行っている」26.7%、「管理職や店長を対象にハラスメントについての講演や研修会が実施されている」26.0%、「一般メンバーを対象にハラスメントについての講演や研修会が実施されている」23.4%、「アンケート等で、社内の実態把握が行われている」22.6%などが挙げられています。